妻ママブログ

妊娠・出産・育児を中心に書いています。2014年に入籍。2015年に妊娠&退職(看護師)。2016年5月に33歳で男児を出産しました。

専業主婦になってみて(妊娠12週)

私は専業主婦の母と公務員の父のもとに2人姉妹の長女として生まれて、ごく普通の家庭環境で育ち、ごく普通の教育を受けて、ごく普通の青春時代を過ごし、ごく普通の看護師として社会人になりました。

社会人になって9年目の31歳で、ごく普通の社会人男性と結婚して、これからも何となく看護師として働きながら生きていくんだろうなぁと思っていました。妊娠する前はつわりがしんどいなんて知ることもなく、妊娠しても産休まで元気に働けて、育休を取得して、育休明けにはすぐに看護師に復職すると思っていました。

ところが妊娠してみて初めて、つわりのしんどさに打ちのめされて、「看護師をやめる」という選択をしました。最初は職場の方の理解に恵まれ業務調整をして頂いたり、夜勤を半分にして頂いたりと、かなり大事にしていただきました。しかし、やはり他の人に業務負担を増やしてしまうこと、自分のしんどさも耐え切れないものだったこと、職場の経産婦さんに「赤ちゃんを守れるのは自分だけだよ」と言われたこと等が重なり、妊娠を報告して2ヶ月ほどで退職しました。

世の中にはお腹の張り止めを服用しながらでも、産休まで働かれている女性が多くいるので、本当にすごいなぁと思います。こればっかりは個人差もあるので何とも言えませんが、私にはとうてい職務を全うすることはできなさそうでした。心身ともに患者さんを看護できる状態にもなかったし、モチベーションも持てなかったので、退職して100%良かったなぁと思います。

しかし退職してまず心配なのは収入が減ってしまうことです。それに何となく産休・育休を貰えなかったのは“損をした”感じもします。産休・育休の取得はプラスになっても決してマイナスではありません。もらえる額が少額ではないからでしょうが、“損をした”と思うなんて不思議だなぁと感じました。夫は私の退職に関して、私が後悔しなければ良いというスタンスでした。収入が減ることについて何も苦言は無かったですし、むしろ頼りになれるように頑張る!!のようなことを言ってくれたので、それはそれは嬉しかったです。

今まで家計簿を夫婦でつけていたものの、私はお金に困ったことがないため家計簿には無関心でしたし、結婚してからも好きにお金を使っていました。夫も浪費こそしないものの、欲しい物はある程度の値段ならポンと買っていました。しかしこれからはお金の出納管理をし、子どものための貯金も真剣に考えなくてはなりません。

いままでランチに2000円使い、お茶に2000円使い…としていたのも、特に食べ歩きが趣味じゃなかったこともあり「もったいない」と思うようになりました。この1000円で玉ねぎとお肉とアレとコレと買えるなぁなんて思うようになりました。所帯染みたと言えばそうなのかもしれませんが、不思議とお金のことを考えるのは苦じゃないですし、夫が一生懸命稼いできてくれたお金なんだなぁと思うと、お金に初めて重みを感じることができて、感謝の気持ちを持てるようになりました。

看護師という仕事は今のところ引く手あまたであり、働けば生活に困らないお金を手にすることが出来ます。「働いている限りお金はある。だから好きに使ってもいい」という浅すぎる感覚は、退職することによって無くなりました。当たり前にお金について持っておかなくてはならない感覚(例えばいつも一定の収入が保証されているわけではないこと、お金は考えて使わなくてはいけないこと)をやっと理解できました。これは赤ちゃんに教えてもらったことと言っても言い過ぎではないと思っています。産まれてくる子どもには、恩返しのつもりでお金の教育をきちんとしたいなぁと思います。

Hubert H. Humphrey(ヒューバート・H・ハンフリー、アメリカの政治家)はその生涯の中で「子どもは、古い生活パターンを新しいものに変え、よりよい生活を築くための好機だ」と言ったそうです(購入した妊婦向けの本:安心マタニティブックに書いてありました)。私は、すごくこの言葉に共感しました。

妊娠による退職(新しい生活パターン)によってお金に対する価値観が変わり、お金を前より大事に使えるようになってきたと思います。お金の有り難みも感じずあればあるだけ使ってきた私にとって、専業主婦になるということは、親になるために必然の出来事と思えて仕方ありません。 

 

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