つわりの歴史 その①
つわりは全くない人から入院加療が必要な人まで様々です。何故つわりが出現するのかは明確でなく、症状およびその程度また継続期間も多岐にわたります。一般的に言われている症状は、吐気・嘔吐、倦怠感、嗅覚過敏、頭痛、眠気、胃痛、浮遊感(船酔いのような感じ)、唾液過多などです。また大多数の人が妊娠4~6週ころにつわりが始まり、8~11週にピークを迎え16週ころには終わるようです。(1割程度の妊婦さんは出産までつわりが続きます。その一方で1割程度の妊婦さんには全くつわりが無いそうです。)今日は私が経験したつわり(その①)について書きます。
つわりの経時的推移と継続期間
つわりの始まりは妊娠超初期症状から引き継ぐような形で5週半ばから明確になりました。そこから日に日に悪化し、ピークは12週頃でした。その後少しずつ軽快とぶり返しを繰り返し、収束したのは18週頃です。カレンダーに置き換えると…
- 2015年9月11日頃に明確化→悪化していく
- 2015年10月26日ころがピーク→徐々に軽快する日が出てくる
- 2015年12月7日→収束(最終嘔吐は12月1日)
継続期間は大まかに3ヶ月程と言えます。
つわりの症状
一番強烈だったのは、吐気と嘔吐です。甲乙つけ難いものは嗅覚過敏です。これらは3ヶ月中24時間ずっとありました。常にムカムカして色んな匂いで吐気が増強されます。テレビに洗剤や食物が映るだけで吐き、そのうちテレビそのものに酔うようになって、スマホの画面にも酔うようになって、音楽も聞く気分ではなく無音の生活へ。飲食が難しくなるので胃痛も併発し顔には悲壮感が漂います。体重は4kg減って37kgになりました(身長148cm)。
匂いはほぼ全てのものが気持ち悪かったです。水、シャンプー&リンス、歯磨き粉、家庭用洗剤、キッチン、食器棚にしまったコップの匂い、自分の頭、夫…。大好きなアロマが目に入るのも耐えられずアロマグッズは撤去しました。キッチンには近づかない・入っても息を止めるを徹底していました。看護師をしていたので仕事中は地獄でした。食事介助・排泄介助・清潔介助・点滴の準備、痰の吸引、創傷処置、死後の処置…全てしんどかったです。通勤のバス内でも吐かないよう心を無にして耐えました。
頻度は少なかったのですが出現すると厄介なのは強烈な頭痛です。「頭が割れそう」な痛みがよく分かりました。むしろ何度か割れてたんじゃないかと思っています。身体は海の底にいるようで上下左右が良くわかりませんでした。
つわり中の生活
つわり中しんどいのは身体症状だけではありませんでした。生活の全てが制限され廃人同然の暮らしぶりです。まず起きていられません。寝ていても暇つぶしになるような活動(スマホいじり、テレビ鑑賞、音楽鑑賞、読書、会話や電話およびメール、LINE、SNS等)ができないので、時間がなかなか過ぎず眠れず絶望的な気持ちになります。そして入浴、洗顔、肌・髪の手入れ、ドライヤー、歯磨き、お化粧…がしんどすぎるためさぼりがちになり、心身ともに荒んでいきました。
このようにつわりは人を変えてしまうほど辛いものでした。つわりの歴史その②では夫との関わりや、食事、家事について記録しようと思います。