妻ママブログ

妊娠・出産・育児を中心に書いています。2014年に入籍。2015年に妊娠&退職(看護師)。2016年5月に33歳で男児を出産しました。

【詳細編】分娩の経過③陣痛室と分娩室での重役~夫は超重要ポスト~

「なかなかお産なんか見られないよ、立会ってみない?」と夫を勧誘

私は赤ちゃんを授かったと分かった初期から、新しい生命の誕生を夫と迎えたいと思っていたので、立会い分娩を希望しました。夫へその旨を伝えたとき、快く同意してくれたことを覚えています。

立会い分娩のメリット

  • 妻が安心する
  • 父親の自覚、親子の絆が深まる
  • 女性の強さ、母の偉大さを確信する  など

立会い分娩のデメリット

  • 夫にとって無力体験になりえる
  • その後の性生活に障害をもたらすこともある

実際にお産を経験してみて

私は立会いじゃないと「産めない(耐えられない)」と思いました。しかし…分娩室では陣痛が辛すぎて、下半身ほっぽり出してアラレもない姿でうごめきましたし、いきんでいる時は、ゴリラ的形相で女を捨てて踏ん張っていたと思います。

良く白目もむいていたらしいですし(しかも自覚なし)、いきみ逃しの呼吸法(フーと息を吐く)も、バースデーケーキを吹き消すような「ふー」ではなく、真っ暗の深海で酸素ボンベが切れちゃった人のような必死の「ふー」です。とらふぐみたいなバカ面だったと思います。

加えて、いきみの前に「おしっこ溜まってるから出しちゃうね~」と夫の前で導尿も経験しました。導尿という操作自体はそんなに抵抗はありませんが、膀胱内に貯留している尿は水分摂取が十分でないため濃縮尿です。そのためカテーテルから流出してくる尿は臭いのです。普段から尿が臭い女と思われそうだな…と頭の片隅で思いました。

このように、分娩のリアルは「ほぼ醜態・不細工フェイス晒し・排泄物臭い」だと思います(尿失禁・便失禁の可能性もあります)。

そのため女性に美しい幻想を抱いている男性にはキツいかもしれません。目の前にいるのは「多分、自分の妻にそっくりな化け物」くらいに覚悟していてもらった方が、ダメージを抑えられると思います。

夫、またもや江口洋介になる

分娩管理中は、NSTを常時装着し胎児心拍・陣痛間隔・子宮収縮の強度をモニタリングします。すると当然、医学的知識のない夫にも荒削りながら数値データの見方が分かってくる訳です。

子宮収縮の強度が100とかになるので「これは痛いね」や「まだ強いよ、まだ80。辛いね。」「30くらいになると落ち着くね、力ぬいて~」などと、根拠に基づき声かけやフィジカルアセスメントをしてくれるようになりました。

私も数値を把握することで、痛みを客観的に捉えられたのでありがたかったです。情報を産婦に与えるというのは、夫のナイス機転だったと思います。

買ってて良かったテニスボール

いきみ逃し介助では、夫がテニスボールを使用して肛門圧迫をしてくれました。テニスボールは、本当にあってよかったです。肛門をぐっと押さえることで痛みが緩和しました。私は足の付け根にも陣痛が響いたので、夫の手が4本あったら足の付け根も押して欲しいくらいでした。

前駆陣痛から合わせてほぼ24時間、肛門を圧迫し続けた夫の腕は筋肉痛になります。しかし、のちのち夫婦喧嘩などした時に「分娩の時、肛門を押してやったのは俺」と言えば奥さんを黙らせることができるくらい、絶大な交渉カードを手に入れたに等しいと思います。

嬉しかった・励みになった声かけTOP5

  1. もうすぐだぞ、頑張れ!!頑張れ!!(発露のとき…心から応援してくれているのが伝わった)
  2. 強い強い、よく頑張ってる(いきみの時、汗をふきふきしてくれながら)
  3. ふーふー、ふーふー(もはや声かけと言っても良いくらいの適切な呼吸法リード)
  4. 大丈夫か?大丈夫か?(促進剤使用開始後)
  5. 「寿司買ってこようかな!」(出産後。私が妊娠中ずっとお寿司を食べたいと言っていたので。)

番外編

基本的に立会いは頭側に立って行う方針の病院でしたが、発露(頭が出て引っ込まない)のとき、ベテランの助産師さんが夫にその状況を見せてくれました(もちろん、私に許可をとって)。

その場面で夫は「ほんとだ~!もう産まれるよ!!」という反応でした。産後、気分が悪くならなかったかや、どう思ったか聞いたところ「髪の毛がいっぱい詰まった排水口みたいだった」と申しておりました。ちょっと複雑です。

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