育児書「0歳の赤ちゃんの気持ちがわかる本」を読んだ感想(育児の予習)
赤ちゃんの気持ちがわかったら素晴らしい
タイトルに惹かれて図書館で借りた本の感想です。赤ちゃんは猫や犬と同じように、言葉を使用したコミュニケーションがとれません。ちまたには「ねこの気持ち」や「いぬの気持ち」という雑誌があります。それは言わばしぐさや表情・鳴き声の通訳本です。
同じように「赤ちゃんの気持ち」のような本があったら、読みたいなぁと思っていました。
「与える育児」から「受け取る育児」へ
この本のベースは赤ちゃんは生まれたときから、自発的にたくさんのことを学習し、教えたがっているという学説です。赤ちゃんの自発的な学びと表現をよみとる努力が、気持ちを把握する近道のようです。
親発信の働きかけ・誘導の反応をみるのが「与える育児」です。赤ちゃんの自発的な反応から、何をしてほしいのか予測して応えるのが「受け取る育児」です。この本では、前者から後者へのシフトが重視されてます。
喋れないからこそボディランゲージの力が備わっていることに着目し、それを十分に活かした関わり方が指南されています。
最初は分からないけど、だんだん感覚的に感じられていくらしい
赤ちゃんのボディランゲージ(視線や表情・声・しぐさ・泣き方)は、大体生後2ヶ月頃からバリエーションが増えていくそうです。それまでは、快・不快以外の感情の把握は困難な事が多いようです。
赤ちゃんに構ってやりながら、分からないながらも気持ちを汲み取る(良く観察してあげる)・やりとりを継続することが大切ということでした。
私的この本の要点まとめ…
- 0歳児が発信する主体的な動き(しぐさ・目の動き・表情の変化)をまず観察し、気持ちを探る(こちらの言葉掛け・タッチングの反応をみるばかりにならない)
- 気持ちを汲み取ったら、反応を笑顔やスキンシップ・言葉・真似をして返す
- しぐさの観察を通して誤解や勘違いもしながら、赤ちゃんの豊かな感情表現を受け取る
- 0歳時のノンバーバルコミュニケーションが、その後の言語的コミュニケーションの土台になる(自分の気持ちが伝わること・共感し合える体験が大切)
- 一方的な話し掛けは良くない。遊ぶ姿・動く姿を見ながらかまってあげる
- 生後5ヶ月くらいまで立体視が出来ないため、「みる」「きく」より、触ったり舐めたりすることが理解に必要(なんだろうと思ったものは、触ったり舐めたりして学習する…危険や事故に注意しながらおおらかに見守る)
- 生後2-3ヶ月ころになると、自分に手があることを眺めて・舐めて初めて知る(ハンドリガード)。手の存在を知った後は手が2つあり組み合わせて使えることなど、手の動きの理解・確認ができる(ハンドハンドコーディネーション)
- 手を発見し両手の使い方を身につけると、遊びが増える(ガラガラを振る・少し遠くのものを掴もうとする)。また、自分の足を発見する。(自己理解が深まる)
- お座りが上手になると、記憶力や予測力が育ってきているため、親とのやりとりを通して理解力が育まれていく
- 時には赤ちゃんの遊びを邪魔したり、いつもと違う展開をすると、好奇心が刺激され、意外性を楽しむことが出来る(遊びを単調にしないよう駆け引きが必要)
- 生後2ヶ月頃から出現する独り言には意味はないが、返事をしたり真似をして返してあげる(バーバルコミュニケーションの始まり)
- 運動機能・認知機能の発達は感情表現に深く関わっている。「動ける喜び=行動範囲を広げること」や「自分・まわりのことを知る=さわる仕草を楽しむ」につれ、心も広がっていく
書籍の紹介
0歳の赤ちゃんの気持ちがわかる本 言葉のない1年間には意味がある (こころライブラリーイラスト版)
- 作者: 小西行郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/07/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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